『岩間スタイル合気道』とは
開祖植芝盛平は晩年、茨城県岩間町において合気道を完成されました。
地方へ指導に行かれた時など「わしが死んだら岩間へ行け、岩間には全て残してある。」と言われたそうです。
その合気道が23年間にわたり開祖に仕えた斉藤守弘師範の合気道です。斉藤先生が海外で指導されるようになり、一般的に稽古されている合気道と稽古方法などの内容が違うため『岩間スタイル』と呼ばれるようになりました。
その内容は「制せられた状態からの脱出が武道の第一歩だ」という教えから相手に力一杯持たれた状態から技を掛ける固い稽古を基本とし、大事にしています。
大先生は「強くなりたかったら掴み技をやれ」「かっしり(紀州弁でしっかりの意)掴め、かっしり掴め」と教えたそうです。思いっきり掴まれた状態から自由に動けるようになってから流れの稽古に入るのが順序です。大先生は「気の流れは参段からじゃ」と安易に初心者が流れの稽古をする事を戒められました。
岩間では個体、柔体、流体、気体の四段階で技を説明されます。また体術と同じ比重で武器技を稽古します。太刀取り、杖取りを武器技と言っている所もあるようですがそれは体術に含まれます。武器技とは武器対武器で行うもので組太刀、組杖、剣対杖などです。
「剣の理合いを体術に生かした」と大先生が言われる通り、合気剣の稽古により半身を完成させ、剣・杖・体術の理合いの体現を目指すのが合気道の本義と考えます。